株主・投資家の皆様へ

MESSAGE

大工原正伸

株主・投資家の皆様におかれましては、平素より格別のご高配を賜り、厚くお礼申し上げます。

当社にかかわるすべての人々を大切にし、そしてそのすべての人々に大切にされる企業でありたい──この創業当時から掲げる経営精神は、当社の目指す姿そのものであり、100年続く企業であり続けるための道筋となるものです。 ステークホルダーの皆様のお声を誠実に聞き、お応えすることを大切に、二世代、三世代にわたる長いおつきあいを願って事業に取り組み、成長していきたいと考えています。

今日のように目まぐるしく変化し続ける経営環境のなかで、当社では目指す姿へと到達するために、「変えてはいけないものを守り通していく」と同時に、「社会の多様化にスピード感を持って対応していく」、そして「着実に成長していく」ことを基本として日々の業務を行い、進むべき道を判断しています。

創業より大切に守ってきた基本理念・経営精神・店舗理念に込められた想いはどこまでも堅守しますが、一方で、社会の変化に伴いお客様の嗜好は常に変わっていきます。 うかいの事業意義はお客様の喜びの心にあり、今日のようにお客様の喜び自体が大きく多様化し急速に変化しているなかでは、当社も感性を研ぎ澄まし、お客様のニーズに応えるため変えるべきものを判断して迅速に対応することが求められます。

ブランドとは「これがうかい」と自分から標榜するものではなく、お客様の方から言っていただくものです。いまの社会に支持されるうかいブランドとは何かを追求し、磨き続けなければなりません。 前に進むと同時に深めていく──進化を深化し続けながら、当社は着実な成長を目指します。

そのためにも、守るべきものを守りながら変えるべきものは変え、着実に成長していくという方向性に基づき、当社ではブランド価値の向上と安定した収益基盤の確保を図り、以下のような四つの重点課題に取り組んでいます。

■ブランドの研鑽

当社はこれまでうかいブランドを大切にしながら出店し、出店した一つひとつの店舗をお客様に愛していただける場所として定着させることで成長してきました。今後も持続的な成長を遂げるためには、既存店におけるブランドの研鑽、即ち「進化を深化する」ことによる魅力ある店づくりが最重要課題だと認識しています。

うかいの魅力は「物語のある空間」「最高の料理」「おもてなしの心」の三つが一体となって成立するもので、お客様にわざわざ足を運んでいただき「また来よう」と思っていただくには、三つのすべてでお客様に驚きと感動を提供し続けることが必要です。 このため既存店では、ニーズの変化・多様化に対応した運営体制の見直し、設備の改修・修繕、イベント開催、メニュー開発などにより常に新しい魅力づくりに取り組んでいます。

新規出店については、既存ブランドの希薄化を防ぐためにも多店舗展開は行わず、当社のブランドの魅力を広げ、価値向上に貢献するものに絞っています。 当期は洋菓子店「アトリエうかい」を2店舗オープンし、3月には「六本木うかい亭」・「六本木 kappou ukai」を同時出店しました。まずはこれらの新店を軌道にのせ、お客様に長くご愛顧いただける店舗として成長させてまいります。

■人財の確保・教育

従業員は、当社が大切にし、大切にされたいステークホルダーであるとともに、うかいの魅力である「おもてなし」の担い手でもあります。 だからこそ、私達と一緒に理念を共有できる優秀な人材を確保していくこと、そして従業員が常に笑顔と真心でお客様をおもてなしできる環境を整備することが、うかいの文化を守り、成長していく上で何よりも重要な課題の一つだと考えています。

お客様だけではなく従業員の幸せの形、価値観も多様化している今日、多くの企業が働き方改革として労働環境の整備に取り組んでいます。当社のようなおもてなし経営を行う企業にとって、この改革は一朝一夕にできることではありませんが、これらの変化に寄り添いながら誰もが夢と希望を持って輝ける職場にしていこうと、強い意志をもってさまざまな施策を進めています。

採用については新卒で優秀な人材を確保し、長いおつきあいを基本に社内でうかい文化を継承する「人財」に育てるという方針で、採用活動の強化や研修制度の拡充に取り組んでいます。 その一環として今年から入社前研修を導入しました。すでにその成果を実感しています。

■物販事業の成長促進

製菓を中心とした物販事業は、「うかいの余韻をご家庭へ」というコンセプトからスタートしました。その精神を大切にしつつ、将来は当社を支える事業の一つとなる成長を期待しています。

当期は品川、調布に新店をオープンし、洋菓子店「アトリエうかい」は3店舗体制となりました。 今後の成長を図る上では、新店の認知度向上などによる販売拡大とともに生産力の向上が喫緊の課題です。 素材製法にこだわりつつ、お客様にお応えしていくための体制整備として、クッキー商品の製造を行っている八王子工房の設備増強を進めています。 今秋には完了し、クリスマスにはフル稼働を予定しています。

■ブランド発信

うかいブランド構築の一環として、国内と海外からの相互的な発信力の強化にも取り組んでいます。全日本空輸株式会社の機内食監修を手掛けているほか、2017年11月には業務提携という形態で準備を進めていた台湾・高雄への出店を果たしました。 さらに今秋には台北への出店も予定しています。

株主・投資家の皆様には日頃から支えていただいていることに感謝しつつ、これからも魅力ある企業になるよう一層努力してまいりますので、変わらぬご支援を賜りますようお願い申し上げます。

代表取締役社長

大工原正伸